神保町日記

夕刻、イソイソと神保町へ。岩波ブックセンターで「図書」を入手したあと、書肆アクセスで大阪本特集の「大阪人」を立ち読み。立ち読みしてすぐにこれは欲しい! となって、パッと買った。「大阪人」を買ったのは初めて。目当ての大阪本特集はもちろんのこと、落語の『三十石』でおなじみの伏見人形の記事がとっても嬉しい。東京堂で文庫本をあれこれ眺めたあと、階段の壁に貼り出してある各紙書評欄をチェック。毎日新聞沼野充義さんの書評で、徳永康元著『ブダペスト日記』のことを知った。「こつう豆本」の『黒い風呂敷』を手にして以来、その名を刻んでいた徳永康元の遺稿集! さっそく立ち読みに行き、立ち読みしてすぐにこれは欲しい! となって、レジに直行。山口昌男坪内祐三が巻末に文章を寄せているのがまたたまらない。いい本を立て続けに入手してホクホクとなって、ちょいと時間が空いたのでコーヒーを飲むとしようと喫茶店に向かう途中、通りがかりの古本屋の店頭をチラリと眺めた。中公文庫がまとまっているところをちょっとだけ熱心に見てみたら、前々から欲しい欲しいと思っていた『本屋風情』を発見、値段も手ごろでガバっと買った。さらにホクホクになって薄暗い喫茶店でひと休み。「図書」をペラペラとめくった。一通り眺め終わろうとする頃に、10月15日に岩波文庫で、杉山其日庵の『浄瑠璃素人講釈 上』が刊行されると知って、「え〜! え〜!」とひたすらびっくりだった。うーむ、これは6月の三木竹二に匹敵する大事件。これはスゴい。

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