2003-11-01から1ヶ月間の記事一覧

下谷の日曜日の午後

上野へ出かけた。木々の紅葉がとてもいい感じ。先週の青空の下もよかったけれども、今日みたいなちょうど雨があった頃合いというのもよかった。東京芸術大学大学美術館の《工芸の世紀》展を見物した。最終日だったせいか大混雑だった。明治以前のところがむ…

ぬしは麻布で気が知れぬ

わたしが見たら泣いて喜びそうなことを、今出ている「演劇界」で山川静夫さんが書いている、という内容のメイルを昨日いただいて、ハテなんじゃろなと気になってしかたがないので、昼休みさっそく立ち読みに出かけた。今まで立ち読みすらほとんどしたことの…

世の中すいすいお茶漬けさらさら

『簪』清水宏(1941年松竹)/フィルムセンター小ホール*1 二ヶ月も前からとても楽しみにしていた清水宏生誕百年記念上映、いろいろ見たい映画はあれどもあまり日程がうまくいかなくて残念。うっかり歌舞伎座の予定を入れてしまったのがいけなかったのだが。…

図書館デー

昨日の『盛綱陣屋』の興奮がまだまだ冷めず、朝っぱらから本棚を物色、岩波写真文庫の「歌舞伎」を開いてみると、首実検のところの各表情の写真がコマ送りで載っていてとても面白い。戸板康二の文章によると、十五代目羽左衛門だとここに5分費やしたとのこ…

神保町、歌舞伎座夜の部

朝起きてみると、寒いし頭痛はするし眠いしで、どうにもこうにも気が滅入ってしょうがない。今日は歌舞伎座の夜の部だというのに、こんなことではいけない、気分をすっきりさせるにはどうしたらいいだろう、そうだ神保町へ行こうと、午後は神保町へ出かけた…

歌舞伎座昼の部

吉例顔見世歌舞伎・昼の部(歌舞伎座) id:bonborikingyo さんの日記で、昨日から富十郎が『船弁慶』に復帰したことを知ってジーンとなった。休演は大ショックだったけれども一夜明けてみると、だいぶ平静になっていた。無理しないで休んで次回に万全で、と…

上野と浅草の休日

わりと早くに外出。上野広小路に下り立って、東京国立博物館に向って歩いた。「四月と十月」にあった、上野広小路の交差点に立って見ると「上野のお山がこんもりと緑色に遠景に見える」という一節のことを思い出した。青い空の下、枯葉の舞い散る木陰から太…

二の酉・尾崎一雄

いつもより30分早く家を出て、朝っぱらから喫茶店でコーヒーを飲んでひとやすみ。そのおかげか、今日はたいへんめずらしいことに、一日中気分がすっきりしていた。昼休み、本屋さんに出かけた。こんなのんびりの昼休み、今週に入ってからははじめてだ。雑誌…

モーツァルトとエスプレッソ

今日も「くたぶれた、くたぶれた」と疲れ切って帰宅。ラジオのスイッチを入れると、N響の実況でちょうどモーツァルトの交響曲第39番が始まるところだった。ソファに寝転がってしばらく寝てしまって、このまま寝てしまうんじゃないかという感じだったのが、…

奥村書店と京橋図書館

日が没してみると「くたぶれた、くたぶれた」と、寄り道する余力など残っていなかったのだったが、返却期限がとっくに過ぎている本があったので、一日も早く京橋図書館へ行かねばならぬのだった。その通り道、ふらりと奥村書店1軒目に足を踏み入れた。旺文…

神保町寄り道日記

朝、出かける直前に石神井書林から本が届いた。2冊注文したうち1冊が売り切れだった。えいっと注文ハガキを書いたときに、つい魔がさしてとても欲しい本に加えてこれも欲しいなあという本を諦めきれずつい書き加えてしまって、あとでちょいと後悔していた…

ムターと馬生

朝起きると、窓から見える空の青がとてもきれいだった。 聴いている音楽 ここしばらく朝はいつも、ベートーヴェンのディアベッリ変奏曲を聴いている。だいぶ耳になじんできた。とてもいい。内田光子さんがこの曲について、「はじめは凡庸なテーマを茶化して…

山中貞雄作品集

ちょうど8時に目が覚めた。今朝はツンと空気が冷たい。寝床から手を伸ばしてラジオのスイッチを押して、皆川達夫さんの「音楽の泉」を聴いた。今日はビーバーのレクイエム、レオンハルトの演奏。バッハよりも40年ほど先の世代にあたるチェコ生まれでザルツ…

立冬・一の酉

気をつけていたつもりだったのに、急に風邪っぴきで、ここ2、3日は、ただもうくたびれた。今日は一日床に入って目を覚ましたり寝たりを繰り返して、夕刻目を覚ましてみると、ひさびさに爽やかな目覚め、やっと全快したような気がする。やれ嬉しや。でも、…

「四月と十月」を眺めた

いつのまにか11月になっている。先月はどうも力が出ないというか無気力というか眠くてしょうがないというかなんというか、総じて冴えない感じだった。今月こそは、今月こそはシャキッとしたいものだ。……と、月が変わるたびに毎回思うこともしょうこりもなく…

小三治独演会めぐり

10月末日は鈴本で小三治独演会を聴いた。 柳家小三治独演会(10月31日/鈴本演芸場) 小三治は『穴どろ』と『付き馬』。いつものマクラもたのしく、高座もたいへん堪能。『付き馬』は生の高座で聴いたのは初めてだった。居残り佐平次的な描写のみならず、浅…

歌舞伎座一幕見、仙石山から赤坂へ

歌舞伎座の幕見席で富十郎の『船弁慶』を見物した。開場ギリギリにたどり着いたものの何とか座れてよかったよかった。それにしても昼の部ではなくて夜の部だったら、毎日とは言わないまでも週に2回くらいは見物に行くのになあと少し残念だ。などと、何をそ…