2007-01-01から1年間の記事一覧

岩本素白の文庫本、森銑三と柴田宵曲、資生堂の『銀座』のことなど。

三連休の前の、金曜日の夕方、神保町の東京堂で発売になったばかりの岩本素白の文庫本、『東海道品川宿』(ウェッジ文庫、2007年12月)を買った。 以来、嬉しくってたまらなくて、肌身離さず持ち歩き、寝るときは枕元においている。今日の朝、コーヒーを飲み…

「戸板康二ダイジェスト」を再開した、今年の二の酉は一葉忌。

「戸板康二ダイジェスト」の更新を再開(http://www.ne.jp/asahi/toita/yasuji/) ホームページの URL とメイルアドレスが新しくなりました(http://www.ne.jp/asahi/foujita/kanako/) 1年以上も更新がとまっていた「戸板康二ダイジェスト」を全面リニュー…

神保町の古書展のあと駒場へ。正午過ぎから閉館まで日本近代文学館。

長年の夢のひとつに、金曜日と土曜日に開催されている神保町か五反田の古書展に初日の午前中に出かける、というのがあった。ひさしぶりに金曜日が祝日となる本日は、日頃のごひいき「趣味展」にあたってる! というわけで、十日ほど前から手帳に大きく「趣味…

「戸板康二ダイジェスト」を再開した、今年の二の酉は一葉忌。

「戸板康二ダイジェスト」の更新を再開(http://www.ne.jp/asahi/toita/yasuji/) ホームページの URL とメイルアドレスが新しくなりました(http://www.ne.jp/asahi/foujita/kanako/) 1年以上も更新がとまっていた「戸板康二ダイジェスト」を全面リニュー…

横浜で戦前の明治製菓売店に思いを馳せたあと、鎌倉で落語を聴く。

正午、傘をさして、横浜へでかける。本日の車中の読書は富士正晴『贋・久坂葉子伝』(講談社文芸文庫、2007年)なり。石川町で下車して、神奈川県立近代文学館へゆく。展示室で《無限大の宇宙―埴谷雄高『死霊』展》を見物したあと、閲覧室へ移動。今日はのん…

今月の地下室の古書展で、昭和15年の「春泥」を3冊買った。

今月は、古本の買い物が充実していて、あちらこちらで散財してしまった。東京古書会館の地下室の古書展(http://underg.cocolog-nifty.com/)では、西秋書店が目録で昭和15年の「春泥」を3冊出していて、見つけてしまったら百年目という感じで、迷わず注文…

演博で『藤井滋司を憶う』を閲覧して、高木四郎と天野忠をおもう。

午後、早稲田大学演劇博物館へ出かける。目当ての古雑誌を閲覧しながらカリカリと調べものにいそしんで、ちょいとダレてきたかなあというところで、ひと休みすべく、いろいろと検索して、気を紛らわす。ずいぶん前から探しているけれどもなかなか見つからず…

日中線終着駅跡に感激し、昼下がり、郡山で真船豊と双雅房を思う。

いつものとおりに6時に起き、せっかくの温泉であるので、のんびり朝湯をたのしむとしよう……というかねてからの計画もむなしく、アタフタと8時に起きて、朝食をたいらげて、9時に宿を出る。喜多方行きのバスがやってくるまでまだだいぶ時間がある。日中線…

山口瞳と宮脇俊三を読んで、電車とバスを乗りついで熱塩温泉へゆく。

いつのまにか、すっかり秋日和なのだった。秋になると、毎年しょうこりもなく「電車にのってどこか遠くの温泉へ行きたい」というようなことを思って、日中、ぼんやりしてばかりいる。そして、ぼんやりしているうちに、「温泉へ向かう車中で駅弁を食べる、そ…

《福原信三と美術と資生堂》展の余波でふらふらして、彼岸入り。

日没後、イソイソと HOUSE OF SHISEIDO へ出かける。《スクリーンのなかの銀座》展の初日なのだけれども、今日も一番のお目当てはライブラリー(このところ展示替えで閉館していてムズムズしていた)、ちょいなと本を繰っているうちに時間がなくなってしまっ…

東急で遊覧:世田谷美術館、電車とバスの博物館、砧撮影所

午前7時。このところ、休日の朝のおたのしみは借りものヴィデオの再生だてんで、今日は、五所平之助『木石』(昭和15年・松竹大船)を見る。五所平之助は明菓宣伝部長の内田誠とはいとう句会の句友同士ということもあって、戦前の五所映画にはちょくちょく…

鎌倉にて鶴岡政男と鏑木清方を見る、日曜日の午後。

正午過ぎ、横須賀線に揺られてトロトロと鎌倉へ行く。まずは、小町通りを直進して、神奈川県立近代美術館へ行き、鶴岡政男展をじっくりと見物。今年4月東京国立近代美術館で見物した靉光展にいたく感激したのだったけれども、立て続けに同年生まれの画家の…

近代美術館から神保町へ歩き、日没とともに九段会館でビールを飲む。

開館十時ちょうどに到着するように、竹橋の東京国立近代美術館へ出かける。いつもだったら気分よく歩いて出かけるのだけれど、暑さにひるんで、今日は地下鉄にのって出かけた。1階の企画展ギャラリーで《アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌》展…

小林正樹の『化石』を見て、東京會舘の空間へ行きたしと思う。

本日中にやるべきことをすべて済ませてスッキリしたところで正午、目黒線にゆられてトロトロと武蔵小杉からバスにのって、川崎市民ミュージアムへゆき、午後1時半より5時過ぎまで3時間半、小林正樹『化石』(昭和50年・東宝)を見た。佐分利信ファンとし…

清水宏の『不壊の白珠』を見て、小津安二郎の『朗かに歩め』を思う。

早起きをして、ドタバタと家事諸々を終わらせて、早々に外出。清水宏特集開催中の渋谷シネマヴェーラへ向かったのだったけれど、11時の上映開始までだいぶ時間がある。「今日も暑うなるぞ」と映画館近くのコーヒーショップで、ふうっとひと休み。昨日やっと…

大岡龍男『なつかしき日々』が届いて「松竹座グラヒック」をおもう。

清水宏特集開催中のシネマヴェーラ渋谷にて、昨日は『恋も忘れて』(松竹大船・昭和12年)と『小原庄助さん』(新東宝・昭和24年)、今日は『花形選手』(松竹大船・昭和12年)と『泣き濡れた春の女よ』(松竹蒲田・昭和8年)と、二日連続で映画館に寄り道…

ハイドンを聴いて、映画を見て、図書館へ行って、コーヒーを飲む。

午前8時。NHK ラジオ「音楽の泉」を聴きながら、お弁当をこしらえる。本日はハイドンのピアノトリオなり。遺作の変ホ短調は初めて聴く曲。このところハイドンがとても好きなので、思いがけず聴けて、今日は幸先がいいなアと大いによろこぶ。お弁当のあとは…

横浜、大森へ行き、目黒のウエストで山名文夫の図録を眺めて、日没。

昨日は頭痛で一日を棒に振ってしまい、無念であった。しかーし、三連休なので休日はもう一日残っているのだ。気を取り直して、今日こそはと張り切って早起き。バタバタと朝食とお弁当づくりを済ませ、洗濯が終わったところで、気が変わらないうちにソソクサ…

川島雄三の『お嬢さん社長』は極私的に嬉しい映画だった。

夕刻イソイソと外に出る。ねっとりと蒸していて、いまにも雨が降りそう。並木通りをズンズン歩いて、HOUSE OF SHISEIDO(http://www.shiseido.co.jp/house-of-shiseido/)へ。時間が限られているので展覧会の方はまたの機会とし、今日は二階のライブラリーに…

「中村雅楽全集」第三巻『目黒の狂女』を買いに、書泉グランデへ。

夕刻、イソイソと外に出て、神保町に向かってズンズン歩く。まずは書泉に突進して、創元推理文庫の新刊、戸板康二『中村雅楽全集3 目黒の狂女』(asin:4488458033)を買ってほっと安心したあと、あちらこちら寄り道し、あれこれ立ち読みし、とっぷりと日が…

双雅房の『甘味』を繰って、戦前銀座の明治製菓のパラソルを想う。

朝。喫茶店でコーヒーを飲んで、目を覚ます。昨日買ったばかりの、ジョージ・エリオット/工藤好美・淀川郁子訳『ミドルマーチ』第1巻(講談社文芸文庫、1998年)を読みはじめてみると、さっそくとてもおもしろくて、ページを繰る指がとまらない。全4冊な…

内田誠の句集が届いて、あらためて明治製菓タイアップ映画を思う。

朝っぱらジメジメと、いかにも梅雨の週明けなので、早々に外出して気晴らし。喫茶店へゆき、コーヒーを飲んで、本を読む。先週末やっと順番がまわってきて図書館でわーいと借り出したばかりの、金井美恵子『楽しみと日々』(平凡社、2007年4月)をホクホク…

田原町から浅草を歩いて東武電車にのって隅田川を渡り、玉ノ井へ。

前夜の深酒がたたって、ずいぶん朝寝をしてしまう。計画ではお弁当を作って早々に鎌倉へ展覧会見物に出かけるつもりでいたけれども、大方の予想通り、それはちと無理な相談であった。気を取り直して家事諸々を早々に切り上げて、なんとか正午外出。銀座線に…

恵比寿で写真展を見たあと、目黒のウエストで「四季の味」を繰る。

そろそろ日没という頃、日比谷線の先頭車両にのりこんで、恵比寿へ出かける。地上に出るとすぐ先は恵比寿南交差点。クルッと左折して、目黒三田通りの坂道をテクテクと歩く。ガーデンプレイスに出かけるときは日比谷線に限る。目黒三田通り、アメリカ橋経由…

串田孫一旧蔵のカラーブックスにはさんであった戸板康二の葉書

水曜日は毎週、ひとつ前の駅で降りて自宅の最寄りの図書館に寄る。と、今日も本とヴィデオを返して予約していた本を引き取って、食料品を調達して帰宅すると、石神井書林の目録が届いていて、とたんに胸が高まる。食材を冷蔵庫にしまい、部屋着にきかえて、…

阪神電車に乗り、天神橋筋商店街を歩いて、近代大阪を思う。

北野ホテル(久坂葉子の生家の跡地だと後日知る)の向かいにて、お土産のジャム(「マンゴーとオレンジの胡椒風味のコンフィチュール」というのを選出。とてもおいしい)を買い、トコトコとトアロードをくだる。青山光二『食べない人』に登場していた「レス…

芦屋で東京の昔の帝国ホテルを思い、神戸の古きバーで竹中郁を思う。

梅田駅へ向かう道すがら、堂島アバンザのジュンク堂にて「図書」を入手、阪急電車に乗り込んで、「図書」をペラペラと繰りつつ三宮へ向かう。芦屋川で途中下車して、わーいわーいとまずは滴翠美術館へ向かって、テクテク歩く。 滴翠美術館のことを知ったのは…

京都の古き洋食店で古川ロッパを思い、阪急電車にのって大阪へ。

春休み二日目。新幹線にのって、正午、京都。まずは、嵐電にのって、なにを間違ったのか、東映太秦映画村へ。このところ東映時代劇に凝っていたので、その勢いにのってなにか面白い展示はあるのだろうかと「映画文化館」なる施設だけを目当てに出かけたので…

阿佐ヶ谷で映画を見たあと、五反田で串田孫一旧蔵書を買う。

春休み1日目。ラピュタ阿佐ヶ谷へ出かける。モーニングショウにて上映の、西河克己『東京の人 前後篇』(昭和31年・日活)を見る。日本映画におけるわが必携書、「ノーサイド」1995年2月号《戦争が匂う映画俳優》の滝沢修のところで丹野達弥が「おすすめ作…

槌田満文を読んでアドバルーンに思いを馳せ、フィルムセンターへ。

お弁当箱に黒米ごはんと昨日のおかずの残りをつめて、いつもとそんなに変わらない時間に外出。京橋図書館に出かける。地域資料室でちょいと調べものを済ませたあと、しょうこりもなく何冊も本を借りて、タリーズに移動。時間までコーヒーを飲みながら、借り…