2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

昭和8年、京橋の空の下の明治製菓ビルと明治屋と、内田誠=水中亭。

岡田三郎『舞台裏』(慈雨書洞、昭和11年2月)に収録の「三枝子もの」2篇、『舞台裏』と『三枝子』の女主人公の勤務先は《京橋のほうの電気器具商会》。 毎朝のように、東京駅の八重洲口から、三枝子もそのなかの一員となって一緒に続々と吐き出される人間…

1930年代東京の上林暁が麦酒を飲んだ京橋交差点の第一相互館のこと。

『上林暁全集 十三』(筑摩書房、昭和42年3月)に、昭和9年の随筆として、「思案の辻」(巻末の書誌には「7月19日号、掲載紙不詳」と記載)という文章が収録されている。 僕たちにとって、交番のある側からの尾張町のある角は、いつも思案の辻である。 僕…