2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

展覧会の絵

理想的な休日の過ごし方のひとつに、竹橋の東京国立近代美術館に出かけて、そのあと神保町でのんびり、というのがある。今日はひさびさにそんな日曜日。近代美術館は、工芸館もヨハネス・イッテンもおさぼりして、常設展示だけをのんびりとめぐった。神保町…

休日日記

午後、所用のため外出。その帰り道、通りがかりの古本屋さんに足を踏み入れた。何年かにいっぺん立ち寄るという程度のお店なのだが、毎回それなりにいい買い物をしていて、今日も2冊買って、駅前のドトールでしばし読んでから帰宅。なんだか時間がたっぷり…

都筑道夫と出会った

今年2月は都筑道夫を読み始めた月であった。はじまりは、今月早々に、昭和35年発行の戸板康二の推理小説集『奈落殺人事件』を届いたその日に一気読みしたことだった。案外にも戸板さんの推理小説にたいへん和んでしまって、なんとなく何か新しい推理小説を…

花鳥亭日記という本、『志ん朝の落語』完結

香取任平『鎌倉風物誌 花鳥亭日記』(近藤書店、昭和33年) あまりにマニアックすぎるが、香取任平の著書があると知って、値段も手頃だったので軽い気持ちで注文。著者は戸板康二と明治製菓宣伝部で同僚だった人物で、谷譲次『踊る地平線』の「彼女」のお兄…

人形町の昼下がり

土曜日は早起きして京橋図書館の地域資料室へ意気揚々と出かけた。「銀座百点」をあちこちめくってホクホクだった。昼下がり、ちょっと時間があったのでふと思い立って人形町へ行った。パン屋さんの「まつむら」のイートインコーナーでコーヒーと焼き菓子で…

夜の恵比寿徘徊

朝は喫茶店でコーヒー。久生十蘭の『予言』を何年ぶりかで読み返した。昨日借りた『彼等の昭和』で、『予言』の登場人物に長谷川りん二郎を類推しているくだりがあって、ふつふつと嬉しかった。急に読み返したくなって思わず早起きをしてしまった。久生十蘭…

教文館と京橋図書館

一日中、教文館と京橋図書館のことで頭がいっぱい。日没後、まずは教文館へ突進、今日はほかの本を見てまわる気にはなれず、予定通りに岩波現代文庫の『続歌舞伎への招待』をガバッと買って、京橋図書館へ突進。スターバックスに寄り道して、本を次々とめく…

定九郎の見得いずこ

『家族会議』島津保次郎 *1 /東京国立近代美術館フィルムセンター《シリーズ・日本の撮影監督 (1) 》 *2 再見 紹介文転記● 当時評判となった同名新聞連載小説の映画化。東京の証券会社のインテリ若主人をめぐって、東京と大阪の同業者令嬢との恋愛と応援合…

銀幕の古本屋・その2

『永すぎた春』田中重雄 *1 / ラピュタ阿佐ヶ谷《昭和の銀幕に輝くヒロイン 若尾文子スペシャル》*2 紹介文転記● 若き男女のモラルと恋愛を描いた三島由紀夫の同名小説を映画化。家柄の違いを乗り越えて婚約した二人の、永すぎた婚約期間中の思わぬ波紋、青…

銀幕の古本屋・その1

ジャン・ルノワール『素晴らしき放浪者』Boudu Sauve des Eaux /東京日仏学院《映画作家から映画作家へ》 *1 再見 妻に愛想をつかされ、若い家政婦にうつつを抜かしていた本屋の主人レスタンゴワは、ある小春日和の日の午後、放浪者のブーデュに出会い、彼…

銀座百点、日仏学院で映画

ひさしぶりに日仏学院で映画を見た。映画にひたったあとは、廊下に展示されているロラン・バルトのデッサンにほんわかとよい心持ちだった。帰宅すると、先週の木村伊兵衛と土門拳の展覧会の図録が届いていた。夜ふけ、このところ夢中のポゴレリチのハイドン…

内田水中亭の双雅房本

内田誠『浅黄裏』(文体社、昭和10年) 内田誠『喫茶卓』(双雅房、昭和11年) 先週ふいに、伊勢丹の古書展で散財したお店の古書目録が届いた。どれどれとさっそく眺めてびっくり、内田誠の著書2冊が今まで見たどこよりも安い値段で出ていたのだった。この…

銀座の休日

お昼過ぎに銀座にたどりついて、母とお昼ご飯。東海林さだおの新刊『どぜうの丸かじり』を貸してもらってホクホク。母が買っていると思ったから昨日は神保町であえて買わないでいたのだ。今日は実によいお天気で、あたたか過ぎず寒過ぎず、散歩にもってこい…

神保町寄り道日記

明日はお休みだ、やれ嬉しやと今日は神保町へ寄り道。前々から『小沢昭一百景』を買って、喫茶店で読みふけろうと心に決めていた。と、心持ちよくうかうかと、岩波ブックセンター、書肆アクセス、東京堂といういつものコースをたどった。今日はあまり所持金…

落語メモ

第12回七転八倒の会/神楽坂毘沙門天 *1 柳家花ごめ『出来心』 柳家喜多八『宿屋の仇討』 金原亭駒七『らくだ』 (仲入り) 柳家喜多八『嘘つき弥次郎』 金原亭駒七『夢金』 *1:http://park5.wakwak.com/~rakugo/

お出かけメモ

チェコのアヴァンギャルド2:ヤロスラフ・レスレルの写真/タグチファインアート *1 文楽公演第3部『仮名手本忠臣蔵』八段目&九段目/国立小劇場 *1:http://www.taguchifineart.com/

上陸第一歩

2004年最初の映画館行き。鍛冶橋通りをテクテク歩いて、フィルムセンターへ行った。明治製菓本社ビルが改築中とのことで、移転したわけじゃなかったと知って嬉しかった。明治製菓はやっぱり鍛冶橋通りにあってほしい。満月の夜、帰宅直後に、アマゾンから本…

安楽椅子探偵

このところ、朝は、シューベルトの《美しき水車小屋の娘》を流している。フィッシャー・ディースカウとムーアの定番ディスク。今日はちょいと早めに家を出た。7曲目の「いらだち」の途中だった。その冒頭からのたたみかけるようなピアノの三連音が、一日中…

木村伊兵衛と土門拳

木村伊兵衛と土門拳/有楽町朝日ギャラリー *1 12月、河野鷹思の展覧会に大興奮した直後に、名取洋之助と日本工房に関する展覧会を見学することができた。そして、今回は、第一次・第二次の日本工房にそれぞれ登場する、木村伊兵衛と土門拳の写真展を見ると…

バスにのって

朝目が覚めてラジオのスイッチをつけると、皆川達夫さんの「音楽の泉」がもうすぐ終わろうというところ。ブラームスの《大学祝典序曲》が流れていた。この曲を聴くのは数年ぶりなので猛烈な懐かしさがこみあげてきた。じくり耳をすませてみると、ブラームス…