2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴本の小三治独演会

週末と同じくわりかし暑い1日だったけど、独演会が終わって外に出てみると、いつのまにか雨がぽろぽろと降っていて、落語を聴いたあと、雨の夜の暗闇のなかを家路につく、という風情がとてもよかった。お土産に鈴本特製の風呂敷をいただいた。帰りの電車の…

素浪人罷通る

『素浪人罷通る』伊藤大輔 *1 / ラピュタ阿佐ヶ谷《この監督、この一本》 *2 外出の帰りに時間があったら足をのばそうと手帳にメモしてあった映画を今回は見ることができた。伊藤大輔の映画は去年フィルムセンターで大変堪能した『大江戸五人男』に続いて二…

週末古本日記

正午前、アファナシエフのシューマン《森の情景》を聴いてよい気分になっているうちに、洗濯物がすっかり乾いていた。「sumus」と月の輪書林の目録とで急に古本熱がヒートアップしてしまったようで、ちょいと五反田の古書展へ。結果、当初の予算1000円をわず…

月の輪書林の目録、ミステリと映画

先週末に、月の輪書林の目録が来週早々に届くそうだ、ということを教えていただいてからというのもの、ずっとソワソワしっぱなしだった。その3年ぶりの刊行となる月の輪書林の目録を一昨日無事に入手、入手してからというものずっと持ち歩いては何度も何度…

Im wunderschoenen Monat Mai

起床すると、五月とはかくあるべし、という感じの気持ちのよい気候なので一気に目が覚めて、いい気分でしばしぼーっとしたあと、散乱していた本を片づけながら落語ディスクを流すことにして、志ん朝の『雛鍔』を聴いてみたら乗ってしまって、『干物箱』『代…

スムースを買いに

部屋の棚を整理していたら、メシアンの《幼子イエスに注ぐ20のまなざし》、ベロフのディスクが出てきた。なんとなく気が向いたので再生してみたら、今の気分に実によく合う。今日からしばらく朝の音楽はこの曲に決定。帰りはしょうこりもなく今日も神保町へ…

続・歌舞伎座夜の部日記

目が覚めてラジオのスイッチを入れてみたら、「音楽の泉」が終わろうとするところ。モーツァルトの初期シンフォニーがきこえてきたけど、すぐに終わってしまった。来週はショスタコーヴィチとシュニトケの室内曲だということを知ったあとでまたもや寝入って…

岩波ブックセンターにて

朝起きて、台風ニュースを聞こうとラジオのスイッチを入れたとたん、窓の外はみるみるうちにきれいな青空になった。窓を開けて、アファナシエフのブラームスを流しながら部屋の掃除をした。薄暮のなか、浮かれ気分で昨日行き損ねた神保町へ。ふらりと三省堂…

そら豆を茹でる

谷崎潤一郎の『青春物語』読みさしのまま寝てしまって、起きぬけに読み終わった。家事が一通り終わったあと、メラメラと戸板康二の『新劇史の人々』のことを思い出して、小山内薫の項をめくった。やはりここで『青春物語』が引用してあった。久保田万太郎の…

退屈読本と青春物語と小鳩豆楽

やっと早起きが復活して、朝から時間がたっぷり。ふと思い立って、本棚から佐藤春夫の『退屈読本』上巻を取り出してパラパラと読み返すうちに夢中になってしまった。この本を初めて開いたときは、冒頭でチェーホフのゴーリキイ宛書簡のことが登場して、さっ…

文庫本ショッピング

先週末、竹橋の東京国立近代美術館の常設展会場に入場したとたん、以前はあんまり気にとめていなかった、文展関係の展示、小杉未醒の《水郷》や石井柏亭の絵がとても鮮烈だった。といっても、絵そのものに感激したというわけではなく、先日見物した芥川龍之…

竹橋の近代美術館

国吉康雄展・東京国立近代美術館特別展 *1 《日本近代の美術》所蔵品ギャラリー・東京国立近代美術館常設展 *2 (以下、後日に追加する、予定、おそらく) *1:http://www.momat.go.jp/Honkan/honkan.html *2:http://www.momat.go.jp/Honkan/permanent.html

文庫本ショッピング

寝不足で眠いので目を覚まそうと昼休み、本屋さんへ。ちくま文庫の新刊、『吉行淳之介エッセイコレクション』の最終刊「トーク」をなんとはなしに立ち読みして、森茉莉の対談を読んでいるうちに猛烈に今すぐに欲しくなってレジに直行することに。勢いに乗っ…

言海

昨夜はパソコンの電源を入れたとたん、あまりにあんまりなニュースが飛びこんできて、なんということだなんということだと全身の力が抜けてしまって何もやる気がおきないので、こういうときは寝る以外に方法がないと、ずいぶん早くに寝てしまった。と、ずい…

末広亭とタワーレコード

朝から晴れてすっきり。洗濯物を干して窓からの風にちょっとあたってみたら、そうだ、夏の朝ってこんなだったなアとなんとなくいい心持ちに。夏は早起きがいい。今日も朝っぱらから家事かたわらの音楽聴き。シューマンの《クライスレリアーナ》が聴きたかっ…

寄り道古本日記

この週末はほとんど外出していて家事がおろそかでなんだか落ち着かぬので、早起きして部屋の掃除等にいそしんだ。月曜日の朝はただでさえどんよりなのに、天気が悪くて、さらにどんより。こういうときはなにか音楽を聴いて気を紛らわせるほか方法がないと、…

歌舞伎座夜の部日記

十一代目市川海老蔵襲名披露 五月大歌舞伎/歌舞伎座・夜の部 昨日の昼の部は幕間のあとの『紅葉狩』『伊勢音頭』ではかなりぼんやりしてしまって反省、やっぱり数年見物を重ねることで歌舞伎座行きが単なる惰性的になっている面が多々あるのかも、こんなこ…

歌舞伎座昼の部日記

平日と変わらない時間に家を出て、朝っぱらから京橋図書館へ。本を2冊借りてタリーズへ直行。コーヒーを飲みながらのんびり読書。天気は快晴で店内にはジャズがかかっているなかで気ままに本をめくっていると、なんだかいかにも休日という感じがしてきてふ…

おもかげをしのぶ六日のあやめかな

気をつけていた甲斐あって、連休明け、さわやかに早起き。体調万全、ちっとも眠くない。とはいうものの、ふさぎの虫だけはどうにもならず、体調がよい分、憂鬱さだけが際立ってなんだかひたすら空虚。が、シベリウスの交響曲第3番を聴き始めたとたん、急に…

黄金週間最終日

2年前から「5年連用日記」というのをつけていて、今年で3年目。毎日数行ずつ書けばいいので楽に続けられるのと、毎年おなじ季節の自分の行状などがわかる効用とで、なかなかいいと、書いている本人は思っている。で、毎年の行状がわかるという点で見逃せ…

夜ふけの音楽

お正月やら夏休みやらの休暇になると、期せずして夜更かしして音楽を聴く時間というのが訪れて、ひとりっきりで音楽への埋没するのがとても至福だったりする。日曜日の NHK ラジオ「音楽の泉」のプロコフィエフのことが心にべったりと貼り付いていて、手持ち…

神奈川近代文学館の芥川龍之介展

横浜へ出かけた。毎年黄金週間の行楽といったら鎌倉と横浜ですっかりワンパターンなのだけれども、やっぱり遊覧はたのしい。行きは去年はなかった東横線のみなとみらい線に乗って、終点の元町駅で下車した。地下のホームはドーム状の天井になっていて、下車…

亡命ロシア人

朝目が覚めて、ラジオのスイッチをつけるとシューベルトの《楽興の時》の第3曲目がきこえてきて、皆川達夫さんの「音楽の泉」が始まったところ。1曲目はプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番だった。好き好きプロコフィエフ、と大はしゃぎでしばらく…

鎌倉ピクニックと新宿中村屋

5月になると毎年しょうこりもなく、「五月の朝の新緑と薫風は私の生活を貴族にする」という萩原朔太郎気分を心待ちにするのだったが、朔日でさっそくそんな気分をこころゆくまで堪能した鎌倉散歩だった。黄金週間まっただなかだけど、去年と同じように、駅…