黄金週間最終日

2年前から「5年連用日記」というのをつけていて、今年で3年目。毎日数行ずつ書けばいいので楽に続けられるのと、毎年おなじ季節の自分の行状などがわかる効用とで、なかなかいいと、書いている本人は思っている。で、毎年の行状がわかるという点で見逃せない事実は、5月の黄金週間が終わると、毎年しょうこりもなく、ボケボケになって周囲に迷惑をかけたりでしょんぼり、眠くて眠くていつにも増して起きているのに寝ているのと変わらない状態、という事態になっていること。というわけで、自らの「5年連用日記」を教訓に今年こそはそんなことにならぬように、さわやかに連休明けの日々を過ごしたいと強く願う次第である。と、そんなわけで、連休最終日は、おとなしくエネルギーをとっておくように規則正しく生活しようと、張り切って早起き。

早起きしても特にすることが思いつかず、とりあえず掃除にいそしんだ。外は小雨がぱらついていてどんよりしている。こんなときにぴったりな音楽は何だろうとふと思いついて、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番をアルゲリッチのディスクで聴いてみたら本当にぴったり。ふだんはあまりラフマニノフは好きじゃないけど、こういうときに聴くと実にいいものだなあと思って、次はリヒテルのディスクで2番の協奏曲。ドロドロとしたセンチメンタルな旋律が連休最終日の曇天の朝に実によくマッチする。ついでに、併録のカラヤンとの共演のチャイコフスキーの協奏曲をひさびさに聴いてウキウキ。リヒテルカラヤンの応酬はまさしく「冷たい戦争」という言葉がぴったり。

雨もひとまずあがって、午後は神保町へ。コーヒー飲んでのんびり。買い物は特にせず、メラメラと下見。本日の収穫は東京堂にて、未知谷より来月より刊行の小沼丹全集全4巻の内容見本。嬉しい。これで鬱陶しい梅雨空も暑い夏も乗りきれるというもの。本当にたのしみだ。→ http://www.michitani.com/onuma/index.html 

夜は、バッハのブランデンブルク協奏曲の第4番の第1楽章の旋回するヴァイオリンにクラッとなったあと、グールドのディスクでゴルドベルク変奏曲を聴いた。ベルグルンドのディスクが見つかったので、シベリウス交響曲第3番を聴きはじめた。休日になると、音楽聴きだけは充実するのだった。