2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ミルクティ

行きたかった展覧会に立続けに行き損ねてしまったことに気づいた週明けだった。帰りにビルの向こうに見える、日没直前の空がとてもきれいだった。これからますます日没が早くなると思うとちょいとしんみり。毎年10月下旬から11月いっぱいは必ず体調が悪くな…

教文館にて

『東京セブンローズ』がもう面白くて面白くて、と雨の夜の銀座にて気もそぞろに教文館に入った。暮しの手帖の『戦争中の暮しの記録』を立ち読みしようと思ったのだ。と、そのあとあちこちの棚を見てまわり、最後に歌舞伎書コーナーへ。戸板康二の復刊『歌舞…

敗戦直前の東京

井上ひさしの『東京セブンローズ』を読みたくなり、文春文庫上下巻を買った。急に読んでみたくなったのは、さる方より昭和20年5月の新橋演舞場における六代目菊五郎の演説のことが引用してあるということを教えていただいたのがきっかけだった。敗戦直前の…

寄り道古本日記

明日はお休みだし今日はこれといった予定もないしで、ひさびさに荻窪のささま書店に行ってみることにして、日没後いそいそと東京駅で丸の内線に乗り込んだ。中央線で行った方がずっと早いに決まっているけれども、東京駅から丸の内線で時間をかけて荻窪に行…

大公トリオ

数日前に人から「村上春樹の『海辺のカフカ』を読んだら、ベートーヴェンの大公トリオというのが聴きたくなったから、持っていたらMDに落としてほしい」というようなことを言われていたのを思い出した。『海辺のカフカ』は相当よかったらしい。そんなこんな…

歌舞伎座行き

今日は母との観劇、お昼はひさしぶりに弁松のお弁当を食べた。芝居見物のあとの銀座そぞろ歩きもいつもながらたのしい。母が買った今日発売の「クウネル」に武田花さんのインタヴュウがあって、芝居見物のあとの喫茶店で見せてもらったりした。歌舞伎座の昼…

上野文庫

御主人が亡くなって上野文庫が閉店になっていたことを今日になって知った。上野文庫は何年も前から行きたいと思っていた古本屋さんのひとつで、初めて門前に行ったのが今年5月末日、鈴本の小三治独演会に向かう道すがら。台風のせいか閉まっていてがっかり…

ひさしぶりにお能を

国立能楽堂20周年記念公演、『道成寺』を見物に行った。シテは友枝昭世。能楽堂にたどり着いた頃は狂言の『素袍落』の終盤のころ。見たかったけどやっぱり間に合わなかった。去年の松緑襲名興行の歌舞伎座で見た富十郎の『素袍落』がとてもよかったので、ぜ…

図書館デー

三連休があけてみると、案の定眠くてしかたがない。尋常じゃないくらい眠い。ニシ・アズマみたいに屋根裏部屋へ昼寝に行きたいなあと空想して気を紛らわせてみたり。先週「新潮」の折口信夫特集に興奮のあまり本を借りることなく退出してしまったので、今週…

上野の休日

連休最終日は上野へ。開館直後の国立西洋美術館へ行き、ゆっくりとのんびりと途中長らく椅子に座ったりもしつつ午前中ずっと美術館で過ごした。午後は鈴本演芸場。こう暑いと寄席で涼むしか他にしようがない。なんて言いつつ、雲助師匠のことが心から離れず…

文楽の休日

落語メモ 京須偕充編『志ん朝の落語1 男と女』(ちくま文庫)(ISBN:448003871X) まず昨日の書き忘れから。「かまくら落語会」会場の同じ通り沿いにある島森書店に初めて入った。こんな本屋さんが近所にあるとどんなにいいだろうというふうな理想的「ふつう…

鎌倉の休日

連休の初日は鎌倉へ。今日はかなりのんびりの正午の出発。いつもはほとんど地下鉄生活なので、地上の電車に乗ると「ああ、休日だなあ」と思う。通りがかるたびに思わず外を見てしまう車窓はJR の御茶ノ水と、丸の内線の四谷駅にさしかったときの一瞬だけ地上…

名月とソバの会

麻布十番の更科堀井でお蕎麦を食べた。かつては一番好きなお店だったけれども、前回来たのはいつだったか思い出せないくらいひさしぶりだった。店内にはいつも低音量でモーツァルトの弦楽五重奏曲 K515とK516が交互に流れていて、ここに来る度に「ソバにはモ…

四月と十月

日曜日に見た川島雄三の『花影』は着物のみならず、ヒロインの住むアパートのさまが40年前の「暮しの手帖」のインテリアページみたいで、とても好きだった。それから、死ぬまぎわに池内淳子が銭湯に行くシーンがあって、銭湯と着物のかもし出す雰囲気がいい…

折口、谷崎、万太郎

今出ている「新潮」で折口信夫特集が組まれていて、渡辺保さんが折口信夫の『かぶき讃』のことをお書きでそこに六代目菊五郎、それにもちろん戸板康二の名前が登場している、ということを教わって、いそいそと図書館にチェックに行った。図書館でまっさきに…

梅の花びら

歌舞伎座の夜の部を見物。ただしわたしは『身替座禅』からの合流で、吉右衛門の『俊寛』は見られず、たいへんもったいなかったけど、まあしょうがない。『ひらかな盛衰記』の梅ヶ枝にちなんで、梅鉢文様の手ぬぐいを買った。今年2月、国立劇場の文楽初日に…

吉祥寺へ

ラジオを聴きながら朝ごはん。日曜日は8時から皆川達夫さんによる音楽番組をやっているのがそこはかとなく楽しみ。スイッチをひねったとたん耳に入った曲は明らかにモーツァルト、楽器の調子からいうと何かのディヴェルティメントだなあと思ったところで、…

休日日記

朝いったん目が覚めて、「あ、別に今日は何時に起きてもいいんだ」と気付く瞬間は、毎週しょうこりもなく嬉しい。というわけで、見事に朝寝坊。早起きして新文芸坐へ映画を見に行こうと思っていたが、結局行き損ねる。阪妻の『雄呂血』をまた見逃してしまっ…

始めてはみたけれど、いつまで続くかな

購入本 寺田博編『時代を創った編集者 101』新書館 (ISBN:4403250726) 大貫伸樹著『装丁探索』平凡社 (ISBN:4582831664) 金曜日の夜の銀座を心持ちよく浮か浮かとそぞろ歩き。ほんのひやかしに教文館に入った。さっそく『時代を創った編集者 101』に釘付け、…