梅の花びら

foujita2003-09-08


歌舞伎座の夜の部を見物。ただしわたしは『身替座禅』からの合流で、吉右衛門の『俊寛』は見られず、たいへんもったいなかったけど、まあしょうがない。『ひらかな盛衰記』の梅ヶ枝にちなんで、梅鉢文様の手ぬぐいを買った。

今年2月、国立劇場文楽初日に『合邦』の「万代池」で梅の木を見たのだったが、その後日に見た『ひらかな盛衰記』の四段目では、梅ヶ枝が手水鉢を打つまでの、蓑助の人形の一連の動きがすばらしくてすばらしくて陶然となった。奥庭の八重垣姫のときもそうだったけど、こういうときの蓑助の人形は実に見事。最後には天井から梅の花びらがハラハラと散って、それはそれは美しかった。

という思い出の梅ヶ枝を今月は歌舞伎で見られたという次第。歌右衛門の当たり役を福助が初役で演じている。歌舞伎と文楽、についてうーむと考えている。