明治屋で赤ワインを買い、扶桑書房の目録に興奮す。

パチッと目が覚めて、機嫌よく早々に外出。朝の喫茶店でコーヒーを片手にキリのよいところまでディケンズを読んだあと、飯島耕一を読む。本を読むのはなんてたのしいのでしょう! と朝っぱらはしゃいでいるのは今日が金曜日のためなのだった。

日没後、丸ビルの地下の明治屋へゆく。なかなかタイミングが合わなかったワイン5パーセント引きの金曜日にひさしぶりに来ることができて、フツフツと嬉しい。ここのワインコーナーは店員の女性がシャキシャキしていて実に気持ちがよいのだった。ボルドー飲みくらべということで、今日のところはマルゴーとサンテステフのを1本ずつ買う。お会計を済ませたあと、竹久夢二が表紙の「嗜好」を1冊コトンと買い物袋に入れて、外に出る。

あたたかい春の夜道をテクテクとのんびりと歩いて帰る。途中、コーヒーを飲んで、飯島耕一をキリのよいところまで読む。

おだやかな心持ちで帰宅すると、扶桑書房の目録が届いていた。寄り道などしている場合ではなかった、なんということだ、なんということだと急に落ち着きがなくなる。さっそくチェックすると、こういうときに限って欲しい本がわんさと載っている。なんということだ、なんということだとさらにうろたえる。さっそく注文書を書き上げてファックス送信、しようと思ったけど、あわてるとロクなことがないので、明日の朝またあらためてゆっくり考えることにする。と、ここでようやく落ち着きを取り戻し、ダージリンを飲むことにする。ディケンズを読み進める。