箱から雑誌をとりだして、また元にもどす。

来週末の東京古書会館の趣味展の目録が今日あたり届いているに違いないとそれだけをたのしみに帰宅してみると、目録など届いていない。がっくりと肩をおとす。このところ注文が途絶えていたから発送停止になってしまったに違いない。もう一度送ってもらえるようにがんばろうと気を取り直したあと、思うところあって、主に古書展で仕入れた雑誌類がしまってある箱から、いろいろ取り出しては眺める。よくもまあ、ずいぶん買いこんだものだなあと他人事のように感心して、あれこれ眺めて、たのしい。ふと開いた「日本演劇」という雑誌から守田勘弥の死亡通知の葉書がはらりと落ちてきた。昭和七年六月とあるから十三世か、ウムとしばし眺めて、また元に戻す。繰った雑誌もどんどんと元のところに戻す。次なる作業はまた後日ということにして箱ももと置いてあった場所に戻す。そろそろ寝ることにする。内田光子さんとマーク・スタインバーグのモーツァルトのヴァイオリンソナタのディスクを流す。K.377の第二楽章のなんと美しいこと。