『海野弘 本を旅する』を読み、『東京文学地名辞典』が届く。

夜明けとともに目が覚める。そんなに早く起きる必要はないのだけど、起きる。ずいぶん早くに外出して、コーヒーを飲んでのんびり、本日の夕食の献立をどうするか思案を終えたあと、『海野弘 本を旅する』の続きを読む。何年も前に書名リストだけこしらえていた「私の偏愛書 100」に今回新たにコメントを書き下ろし、それが1ページずつ計100ページ続いて第一部終了、第二部は雑誌に既出の本に関する文章、という構成となっている。こうして一冊の本としていざ手にしてみると、まずは編集の冴えというようなものに感嘆なのだった。ほかの好きな著者でまったくおなじ構成の本を読んでみたいものだと、そんな夢想がたのしくて、どの著者がいいかなとか勝手にいろいろ考える。わたしの思いつくのは他界している人ばかりなので、まさしく夢想なのだけど。『海野弘 本を旅する』をひととおり繰ってまっさきに思ったのは、いつか平凡社時代のメモワールを読んでみたいなあということだった。

海野弘 本を旅する

夜、夕食を食べていると、ピンポーンと槌田満文編『東京文学地名辞典』(東京堂出版、1997年新装普及版)が届く。そういえば、先日立ち読みしていたら急に欲しくなって、うっかり注文してしまったのであった。すっかり忘れていた。衝動買い、おそるべし……。払い込み用紙に住所氏名を記入したあと、とっくりと反省する。