『ぼくの早稲田時代』を読み始め、『女は二度生まれる』を再見する。

もっと寝ていたかったけど、予定よりも早くに目が覚めてしまう。と、目が覚めたのはいいのだけど、尋常ではないくらい眠い。これでは起きていても寝ているのと変わらない。空はどんよりと厚い雲に覆われている。歩いていればそのうち眠気も去っていくかもしれぬと、ひさびさに歩いて出かけることにする。が、曇ってはいるけれど、歩いているうちにねっとりとだんだん蒸し暑くなってきて、朝っぱらから意気がさがる。歩いて出かけるのは涼しくなるまでとりやめておく方がよいかもしれぬ。まだ時間があったので、コーヒーを飲んで、ぼんやりする。川崎彰彦『ぼくの早稲田時代』を読みはじめる。読み始めたとたん、ビリッと数枚、ページが抜け落ち、あわてる。ページを元に戻して、抜けないように押しこむ。冷や汗をかいて、とたんに目がさめる。『ぼくの早稲田時代』をズンズンと読み進める。

夕刻、早々に外に出る。丸の内線にのって、南阿佐ヶ谷で下車。車中で『ぼくの早稲田時代』を読み続ける。アーケード下の人込みをぬって、ラピュタ阿佐ヶ谷に向かって早歩き。川島雄三の『女は二度生まれる』を見る。初めて川島雄三の映画を見たのは、2000年秋のラピュタ阿佐ヶ谷にて『洲崎パラダイス赤信号』と『女は二度生まれる』の二本立てだったというのを鮮やかに覚えている。『女は二度生まれる』はそのとき以来の再見なのだけど、見事なまでに細部の記憶が残っていなかったので、初めて見るかのようにウキウキと見る。山茶花究にシビれる。山村聡に笑う。

『ぼくの早稲田時代』を区切りのよいところまで読んで、早々に寝る。