湿度が高く、あまり快適ではない一日がようやく終わり、イソイソと外に出る。待ち望んでいた中村哲郎著『歌舞伎の近代』(岩波書店、2006年)が入荷したというので、よろこびいさんでマロニエ通りを早歩きして、京橋図書館へゆき、本を返して、また借りる。疲れたのでタリーズでコーヒーを飲んで、ひとやすみ。チラリと立ち読みしただけでウキウキだった中村哲郎著『歌舞伎の近代』であったけれども、こうしていざ繰ってみると本当にもう素敵におもしろい。たいへん興奮しつつ、ピンポイント式にペラペラとひとおとり繰ったところで、また明日から最初のページからじっくりと読むこととする。もう少しのんびりしようと、突発的に借りた台所道具の本を眺める。双葉商店(http://www.icyomanaita-futaba.com/)のまな板が欲しいと手帳にメモ。そんなこんなしたあと、借りた本最後の1冊、金沢一志監修『カバンのなかの月夜−北園克衛の造型詩』(国書刊行会、2002年)を眺める。以前持っていたのだけど、古本屋に売ってしまったので、もう手元にない(「SD」2002年8月号《北園克衛、奇跡のデザインワーク》特集の方はまだ大切に架蔵している)。ひさしぶりに眺めて、いい気分になり、帰宅後は「SD」を眺めるとするかなと、スクッと立ち上がる。