幾代餅、年越し蕎麦

foujita2003-12-26


昨日のいただきもの:「あまカラ」第76号、昭和32年12月(狂喜乱舞)

「あまカラ」の本誌を手にしたのは今回が初めてだった。この号では「行きつけの店」というコラム欄に戸板康二登場、しばしばそのエッセイで目にする新橋の「園」というお店のことを書いている。

次は日中のいただきもの。奇しくも新橋つながりで、胡萩堂の「萩の餅」。縞模様の箱がなかなか素敵で、ふたを開けると餅菓子が三種類。と、ワアワア言いながらお三時となったわけだったのだが、栞を取り出してふむふむと読んでみると、その三種類の餅菓子は金龍山浅草餅と幾代餅と於鉄牡丹餅、浅草、両国橋、麹町と江戸で有名な餅3種類盛り合わせ! まあ、なんてオツな商品なのでしょう! と、突如「幾代餅」が眼前に登場したのだから大感激だった。頭のなかは一気に、今年の3月だったか、紀伊国屋寄席でたいへん堪能した権太楼さんの『幾代餅』一色。権太楼さんの「幾代太夫〜!」がリフレインしてずっと止まらなかった。

家に帰ってから調べてみると、新橋の胡萩堂には切山椒も売っているらしい。頭のなかは一気に久保田万太郎の俳句、年明けに買いに行きたいなと思った。URL:http://home.catv.ne.jp/dd/rip/index.html

雲助ホームページには、「入り口に掛けたる太き縄すだれ ねじりてちぎり出す幾代餅」という狂歌のことが書いてあった。

とにもかくにも、幾代太夫〜!

日没後、地下鉄で六本木へ。青山ブックセンターで本を見たあと、いそいそと十番へ。ちょいと早めの年越し蕎麦を食べた。久保田万太郎の俳句「春麻布永坂布屋太兵衛かな」でおなじみの永坂更科。今年もどうやら無事に終わりそうでなによりなによりと、つるつると蕎麦をすすった。