日本橋のおみやげ

土曜日に榮太樓總本鋪(http://www.eitaro.com/index.html)にて購入の「榮太樓飴オールド缶」の赤い方を玄関先にセット、飴をひとつ口に放って外出。4種類のうち今日つまんだのは梅ぼ志飴だった。今度行くときは白いオールド缶(こちらはフルーツキャンディー4種)を買いたいし、あの愛らしい丸くて平べったい缶も揃えたいし、併設の甘味喫茶にもぜひとも行きたいしと、早くも次回の日本橋行きがたのしみ、たのしみ。その前に、本日のお弁当の、にんべんの鰹節ふりかけがのっかっているご飯がたのしみ、たのしみ。

と、どんよりした曇天の月曜日、機嫌よく外出。カフェオレをすすりながら、読みさしの『月の輪書林それから』をおしまいまで読んだ。三田平凡寺のところに入ると、日頃の関心(のようなもの)とつながるのでひときわ共感がわいて、ズンズンと読む。鶯亭金升の『明治のおもかげ』を読み返したくてたまらない。この岩波文庫が発売になったときのことを思うとなつかしい。戸板康二道がひときわ面白くなったころで、ふと店頭で立ち読みすると、久保田万太郎のまえがきがなんとも絶品で胸が躍ってしかたがなかったのをよく覚えている。二代目左團次小山内薫の出会いの場のことを歯切れよく書いていて、実に素敵だった。ああ、『明治のおもかげ』を読み返したいなあ、しかし、部屋の文庫本は整理の途中で岩波文庫は現在容易には取り出せない状態にある、一刻も早く文庫本の整理を終えなければならぬ。と、月曜日の朝、決意だけはするのだった。

この週末は本屋さんに行かれなかったので、昼休みの本屋さんの時間がひときわ嬉しくて、つい長居。平凡社ライブラリー講談社文芸文庫など、油断するとまとめ買いになってしまいそうで危険なり。これらの本はそれらに見合うようなうつくしい態度で接するべきである。…というようなことを自らに言い聞かし、まとめ買いは(今日のところは)なんとか阻止。

夜はお誘いいただいて、池袋の東京芸術劇場で談志一門会を聴いた。その前にジュンク堂に行けたらいいなと思っていたけど時間がなかった。立川流はなかなか聴く機会がなかったのでお誘いいただいてたいへんありがたく、とても新鮮でワクワク。とりわけ、長らくの念願の談春さんを聴けたのが嬉しかった(『小言幸兵衛』だった)。談志師匠は『天災』だった。「ふわふわ落語」と自分や小さんや四代目小さんのことをしゃべっていたのが印象に残った。最後に「元祖・笑点」として大喜利の時間があって、以前小三次さんがマクラで往年の談志のことを話すのをたのしく聴いたのを思い出した。座布団に座る5人の弟子と司会者の談志の応酬がそこはかとなく「話の泉」みたいな感じで不思議となつかしくほんわか。