梅見計画をたてる。

結局、意気のあがらないまま、日没となる。ヨロヨロとマロニエ通りを歩いて、京橋図書館へ。あれこれと軽い調べものを済ませ、本を何冊か借りて外に出る。疲れたので、コーヒーを飲んでいくことにする。借りたばかりの、『鎌倉花模様』という名の花の写真集を眺める。巻末に寄せられた広津桃子さんの文章が目当て。毎年この季節になると必ず、来月はどこぞやへ梅見へ参りましょうと思って胸を躍らせ、そして思うだけで、毎年たいてい行き損ねるのだけれども、広津桃子さんの文章を読んでいるうちにいつのまにか、今年もしょうこりもなく、来月あたり梅見へ出かけたいものだと思っているのだった。今年は広津桃子さんの歩いた荏柄天神を歩けたらいいな。「梅が枝にこほれる霜やとけぬらむほしあへぬ露の花にこぼるる」と実朝の歌を手帳にメモ。帰宅後は、広津桃子著『父広津和郎』を読む。