雨が降ったら丸善へ

朝の喫茶店でめずらしくカプチーノを飲みながら、昨日届いていた「日本古書通信」をすみからすみまでじっくりと熟読。なにかと「おっ」の連続で、いろいろとメモする。竹中郁『消えゆく幻燈』(編集工房ノア、1985年)を読む。しみじみいい本だなアとこういう本を読む朝は最高だ。同じくノア本の『巴里のてがみ』を読むのがたのしみだーと、『消えゆく幻燈』を読んでいるそばからほかの本が気になって、気もそぞろ。

帰り、早々に外に出る。雨がやんでいる今のうちだ! と歌舞伎座の幕見席にいざ行かんと、歩を進めた3分後に容赦ない暴風雨が顔面をおそう。富十郎の『二人椀久』は今日はあきらめることにする。無念なり…。とりあえず地下に避難し、ズンズンと歩く。このまままっすぐ帰るのはちと味気ないなあと、丸善へ。洋書売場から順々に下っていき、いつものようにずいぶん長居。丸善で本を見る時間はいつも格別だなアと、突発的に来たわりにはずいぶん満喫。いろいろと買い物計画をたてる。

夜はミルクティを入れて、竹中郁の『消えゆく幻燈』をクイクイと読む。足立巻一の『人の世やちまた』を読み始める。窓の外はピュウピュウ風の音が響いている。