有楽町線・日比谷線・南北線

連休二日目。ちょいと早起きして地下鉄に乗って新富町で下車。京橋図書館へ行った。休日にこの図書館に来るのは1年ぶりくらい。返却しそびれていた期限切れの本をこっそり返して、各紙書評をチェックして、本を3冊借りた。タリーズに寄り道して、借りたばかりの八木義徳『文章教室』をめくった。金曜日に東京堂で立ち読みして、いい感じだなあと思った本なのだ。日曜日のタリーズはいい感じにお客が入っていて、ご近所ふうおじいさんグループがわいわいとコーヒーを飲んでいるサマがとてもよかった。日曜日の静かな築地がいいなあとそこはかとなくよい気分で歩いて、東横線直通日比谷線に乗り込んで、次なる目的地へ。

夕刻、たらたらと自由が丘まで歩いて、ひさしぶりに文生堂2階をのぞいてみた。このところ古本の散財が多いので、さすがにもう買う気は起きないだろうと安心して、ほんの物見遊山の軽い気持ちで足を踏み入れたのだったが、ああ、なんということ! 文生堂を甘く見ていた。欲しい本がいつも必ずある。また買ってしまった。

文生堂2階のあとは順調にいかにも自由が丘っぽい買い物をいくつかこなし、ふと思い立って目黒通りまで歩いて、目黒の駅までのんびりとバスに乗った。もうちょっと時間があればウエストでミルクティを飲んでいきたいところだったけど、すでに日が暮れていたのでそのまま地下鉄に乗って、家に帰った。


購入本

今日の一番の興奮はこれ。「文藝春秋」のおなじみの連載をまとめたもので、目次を眺めてみると、あまりの豪華さに目がくらむ。徳川夢声田辺茂一フランキー堺大岡昇平小沼丹……、じっくりめくってみるととても楽しそう、うわー! と立ち読みして大興奮、こりゃ戸板康二が載っていたらうっかり買ってしまうところだ、危ない危ない、と思っていたら、当の戸板康二もしっかり載っているではないか。串田孫一梅幸と3人で、新橋の「園」のカウンターに並んでいる。ああ、なんということ! と、結局購入。3冊セットでわりとお買得であった。帰宅後ペラペラめくってみると、奥野信太郎が「万太郎綴方教室」とユーモラスにエッセイにしていた、久保田万太郎が慶応予科で作文の講師をしていたときの同級生交歓、青柳瑞穂の文章がとても嬉しかった。

文庫本の全員が上記の『同級生交歓』に登場しているのだった。前から読みたかった田辺茂一が安く見つかって大喜び。「同級生交歓」ではもちろん舟橋聖一と二人で登場していた。池田弥三郎串田孫一は今回初めて知った本。なにかとタイミングがよい。