埋没

年末年始に読もうと心に決めていた長篇小説があったのだが、結局いつものように何をするでもなくお正月休みが終わってしまった。しかし依然気になるので、三連休にふと読み始めてみたら、ハマってしまって大変大変。とても面白いとは聞いていたが、こんなにまで面白いとは思わなんだ。朝は早くに家を出てコーヒー店で読みふけり、帰りは近所の喫茶店で読みふける。家にいる時間が少なくなって睡眠時間も減るし家事は雑になるしで、すっかり生活がすさんでしまった。

今日は、三連休に目黒方面(のバーゲン)で購入したとある家具が届く日だったので、早くに帰宅して、あちこち片付けたり掃除をしたりで準備にいそしんだ。家具も無事に届いて、部屋もかたづいて、すっきり。そんなこんなでようやく生活の立て直しができたような気がする。小説はもう終盤、週末に読み終わるようにうまく配分したい。

今読んでいるのは『アンナ・カレーニナ』。長らくの懸案で10年以上も前から部屋の本棚にあった上中下の新潮文庫。Yさんの真似をしてわたしも年末年始に読もうと決めていたのだった。長らくの懸案だったけれども、今読むのがもっとも適切なタイミングだったと心から思っている。この小説にあらわれるいろいろな細部が現在の自分自身にぐっと突き刺さる。なんて、10年前に読んでいても同じことを思ったに違いない。名作とはそういうものなのだと思う。Yさんはもう読み終わったのかな。