もくれんの花

朝、目を覚ましてみると、窓から雨の音が聞こえてきて、ちょっと寒い。しばらく寝床でぬくぬくと音楽聴き。先日のロンドン響の演奏会の余韻を胸に、シベリウスのディスクを取り出して、交響曲第5番を聴いた。カラヤン指揮ベルリンフィルのディスク。そしたら、実にいい気分、そのまま6番に入ってみると、6番の音楽がどこもかしこもよくて、こんなにいい曲だったけと朝っぱらから興奮して、何度かリピート。なんていうことをしているうちに出かける時間になってしまって、いそいそと外出。母と待ち合わせてお墓参りへ。指先が冷たくてしみじみ寒かった。お墓参りはちょうど1年ぶり、去年はとてもよい天気で、お寺は世田谷線沿いなのだけども、その車窓から見えた満開のもくれんの花がとてもきれいだったのを覚えている。ので、今年もたのしみにしてたのだったが、雨でよく見えず。

そのまま銀座に出て、雨であまり歩きまわる気にはなれず、ひさしぶりにとあるお店で紅茶を飲んで、のんびり。アールグレイがしみじみ美味しかった。と、のんびりしつつ、歌舞伎座のチケットの引き渡しをしていると、開演がいつもの四時半より15分早いのでびっくり、息も絶え絶えにあわてて歌舞伎座に向かった。歌舞伎は、仁左衛門の権太の『すし屋』がすばらしくてすばらしくて、全編思いっきり目が覚めっぱなし。雨の中あまりやる気なく見物に来たのだったが、思いがけなくハイテンションになって帰宅して、部屋でいろいろ本をめくった。というようなことをしているうちに、現在目下敢行中の本棚の大整理の続きをすることにして、夜ふけ、イヤホンでシベリウス交響曲を聴きながら張り切ってあちこち片付けた。何かハマっている音楽があるとイヤホンで聴きながら掃除したり煮物を作ったりするのが好きで、音楽聴きはたのしいし、家事ははかどるしで、一石二鳥なのだった。iPod が欲しいなあ。