週末お花見日記

この週末はよいお天気で愉快だった。

土曜日は、上野広小路からテクテク歩いて東京国立博物館へ出かけた。その行きがかり、行楽の人々で大混雑で、その合間を縫って歩くだけでもなんだか愉快だった。博物館は去年11月に数年ぶりに訪れたときと同じように常設展示だけを練り歩いて、屋外が大混雑な分、博物館の内部の静けさが際立っていて、いろいろ凝視して大満喫。見学後は裏の庭園を散歩、ささやかにお花見を楽しんだ。博物館のあとは銀座線に乗って浅草へ。浅草もただ来るだけでいつも急にウキウキになる。ちょいと散歩したあと浅草演芸ホール。昼の部のぺぺ桜井の途中で入場、トリが代演で川柳だった。川柳さんは初めてで、なんだか妙に感激してしまった。いつの日か『ジャズ息子』を聴きたいものだ。夜の部も代演つづきだったけれども、いつもの通り、そこはかとなく楽しい寄席の時間。場内満員でいかにも寄席という感じで、いかにも浅草という感じでよかった。トリの雲助さんは、大好き『子別れ』。

今日はひさしぶりの吉祥寺の休日。本日の車内の読書は、トルストイ『イワン・イリッチの死』(岩波文庫)、のはずが、無理な早起きがたたったのかコンコンと寝てしまった。待ち合わせて、映画。バウスシアターで『恋愛適齢期』を見た。映画も面白かったし、いつも辛気くさく古い日本映画ばかり見ている身としてはそれだけで新鮮な気持ちで気分すっきり。バウスシアターではかつていろいろ映画を見たものだったと懐かしがりつつ、来月開催の《チェーホフ没後100年レトロスペクティヴ》のチラシを見つけて、ワオ! となった。映画としてはどんなふうなのだろう。音楽がシュニトケなので、『かもめ』だけ見に行こうかなと思った。映画のあとは井の頭公園へお花見へ、のはずが、結局はいつもの通り、東急裏あたりをうろうろしてのんびりしているうちに日が暮れた。