念願の「黒糖きなこ飴」を買う

朝の喫茶店坪内祐三著『極私的東京名所案内』を読み始める。初出の「彷書月刊」をコピーして何度か読んでいるのだけれども、あらためて本になって読むと、あらためて「おっ」の連続。第1回の「品川」を初めて読んだときはたいそう胸が躍ったなあと懐かしい。川島雄三の『幕末太陽伝』、何度も見ているけどまた見たくなった。ここに都筑道夫の名前も登場していたことは今回初めて気がついた。前回コピーで読んだときはわたしはまだ都筑道夫は未読だったらしい。坪内さんの著書で一冊選べと言われたら(全著書のほんの一部しか読んでいないけど)、迷わず『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り』の身としては、やはり買って嬉しい本だなと思った。坪内さんの本は読書の見本帳というか、このようにして本をどんどん読んでいくというその過程を垣間見るのがいつもおもしろい。「芝紅葉館」の尾崎紅葉と依田学海のところにしんみりしているうちに時間になった。

昼休みの本屋さんで「本の話」入手。「本の話」の入手に成功したのは数ヶ月ぶり。コーヒーショップでペラペラと繰り、堀江敏幸の書評を読んで黒川創の『明るい夜』を読んでみようかしらと気まぐれに思う。むかし購読していた群像社のPR誌「群」の購読を再開しようかと広告を眺めてふと思う。

帰りは恵比寿と代官山へお出かけ。恵比寿のアトレの成城石井に榮太楼の「黒糖きなこ飴」が売っていると id:oui_et_non さんに教えていただいて以来、このときを心待ちにしていたのだ。電車が駅に着いた直後に成城石井へ突進、「黒糖きなこ飴」はすぐに発見、ガバッと手に取る(189円)。念願の「黒糖きなこ飴」がやっとわが手中に! こんなに嬉しいことはない。いまここで1粒つまみたいッと一瞬思ったけどお部屋でのお茶うけにとっておいて心穏やかにつまむとしようとぐっとがまん。目的地に向かう途中、通りがかりの松坂屋スーパーで「さくらんぼの詩」を物色するもこちらは今日も発見ならず。後日のたのしみにとっておくとしようと外に出て、夜の坂道をテクテクと歩いていった。

id:oui_et_non さん、ありがとうございました!